遺産相続手続き

遺産相続手続きは、相続人調査と相続財産調査からはじまります。相続人の調査では、被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて取り寄せて法定相続人を確認し、相続人を確定します。相続財産調査では、被相続人が持っていた財産を、預金や不動産などのプラスの財産から借金などのマイナスの財産まですべて調べて相続財産を確定させます。相続財産調査の段階で借金などのマイナスの財産が多いことが判明し、相続放棄を行なう場合には、相続の開始を知った日(通常は被相続人が亡くなった日)から3か月以内に手続きを行なう必要があるため注意が必要です。相続人調査と相続財産調査が完了すると遺産分割協議を行ないます。被相続人が生前に法的に有効な遺言書を遺しており、その遺言書に財産の漏れがない場合や、相続人のなかで遺言書記載の方法以外で相続をすることが合意されない場合には、遺言書に従って相続を行ない、遺産分割協議は必要ありません。遺産分割協議は相続人全員が合意に至る必要があり、合意に至ってはじめて遺産分割協議書を作成することができます。遺産分割協議書を作成すると、金融機関で預金の移動をしたり、不動産の相続登記をできるようになります。